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  1. 富士吉田市議会 2021-09-14
    09月14日-02号


    取得元: 富士吉田市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-17
    令和 3年  9月 定例会(第4回)          令和3年第4回(9月)定例会会議録(第2号)  令和3年9月14日(火曜日)                午後1時00分開議                               午後3時05分散会---------------------------------------出席議員(20名)   1番   渡辺 将君          2番   伊藤 進君   3番   藤原栄作君          4番   渡辺大喜君   5番   鈴木富蔵君          6番   渡辺新喜君   7番   宮下宗昭君          8番   勝俣大紀君   9番   羽田幸寿君          10番   前田厚子君   11番   渡辺貞治君          12番   小俣光吉君   13番   桑原守雄君          14番   横山勇志君   15番   勝俣米治君          16番   渡辺幸寿君   17番   戸田 元君          18番   渡辺利彦君   19番   奥脇和一君          20番   太田利政君---------------------------------------欠席議員(なし)---------------------------------------説明のため出席した者の職氏名   市長        堀内 茂君    副市長       前田重夫君   教育長       奥脇義徳君    監査委員      渡辺龍雄君   企画部長      渡辺源夫君    総務部長      渡辺隆信君   市民生活部長    勝俣強志君    産業観光部長    水越欣一君   都市基盤部長    萱沼与重郎君   演習場対策室部長  権正英久君   ふるさと納税             眞田喜久雄君   市立病院事務長   渡辺 亨君   推進室部長   教育部長      田辺静輝君    企画部次長     渡辺一史君   総務部次長     萱沼孝文君    監査委員事務局長  小野 直君   秘書課長      白須 圭君    総務課長      柏木和人君---------------------------------------職務のため出席した事務局職員   事務局長      渡辺三洋君    次長        天野義仁君   課長補佐      奥脇茂樹君    臨時職員      林 純司君---------------------------------------議事日程第2号   第1 議案第52号 令和3年度富士吉田市一般会計補正予算(第7号)   第2 市政一般に対する質問---------------------------------------会議に付した事件   議事日程に同じ------------------------------------------------------------------------------     午後1時00分 開議 ○議長(小俣光吉君)  これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。 傍聴人に申し上げます。市議会傍聴規則第7条の規定により、静粛に傍聴するようお願いいたします。--------------------------------------- △諸般の報告 ○議長(小俣光吉君)  報告事項を申し上げます。 9月9日本会議において決算特別委員会の委員が選任され、これに伴い正副委員長の互選がそれぞれ行われ、議長のもとに報告がありました。決算特別委員会委員長に渡辺貞治君、同副委員長に渡辺新喜君がそれぞれ選任されましたので、御了承願います。 次に、CATV富士五湖から本日の本会議の一般質問をテレビ中継したい旨の申出がありました。また、報道機関から傍聴席より撮影を許可願いたい旨の申出がありました。いずれも許可いたしましたので、御了承願います。 次に、市長から、今定例会へ提出する追加案件につき通牒に接しておりますので、この通知書を職員をして朗読いたさせます。     (「省略」と呼ぶ者あり) 省略いたさせます。 以上で報告事項を終わります。 これより日程に入ります。--------------------------------------- △日程第1 議案第52号 令和3年度富士吉田市一般会計補正予算(第7号) ○議長(小俣光吉君)  日程第1、議案第52号を議題といたします。 当局から提案理由の説明を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  議案第52号について御説明申し上げます。 本案は、令和3年度富士吉田市一般会計補正予算(第7号)でありまして、今回、歳入歳出にそれぞれ1億8,408万4,000円を追加し、総額を275億4,525万2,000円とするものであります。 歳入では、感染症対策基金繰入金1億1,993万5,000円、総務費国庫補助金6,414万9,000円を増額するものであります。 歳出では、商業活性化対策事業費1億8,408万4,000円を増額するものであります。 よろしく御審議の上、可決くださいますようお願い申し上げます。 ○議長(小俣光吉君)  質疑はありませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小俣光吉君)  質疑なしと認めます。 お諮りいたします。 ただいま議題となっております日程第1、議案第52号については、会議規則第36条第3項の規定により委員会の付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小俣光吉君)  御異議なしと認めます。よって、日程第1、議案第52号については委員会の付託を省略することに決定いたしました。 これより討論に入ります。 討論はありませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小俣光吉君)  討論なしと認めます。 これより日程第1、議案第52号を採決いたします。 本案は原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕 ○議長(小俣光吉君)  起立全員であります。よって、本案は原案のとおり可決されました。--------------------------------------- △日程第2 市政一般に対する質問 ○議長(小俣光吉君)  次に、日程第2「市政一般に対する質問」を行います。 本日の一般質問は、1番目、鈴木富蔵君、2番目、伊藤進君、3番目、前田厚子君の順序で行います。 鈴木富蔵君の質問を許可します。 5番鈴木富蔵君。     〔5番 鈴木富蔵君 登壇〕 ◆5番(鈴木富蔵君)  令和3年9月定例会において一般質問の機会を与えていただきました議員各位に対しまして、心から感謝申し上げます。 質問に先立ちまして、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に際し、今も最前線で闘っている医療従事者の方々に敬意を表します。また、つらく厳しい境遇に立たされている多くの皆様には心よりエールを、そして、亡くなられた方々におかれましては衷心からの哀悼の意を表します。 私は、今回、アフターコロナを見据え、本市観光のさらなる発展を願い、本町下吉田商店街周辺観光客対応について一般質問をさせていただきます。 世界文化遺産である富士山は、世界各国からの登山客や観光客でにぎわいを見せる一方で、この富士北麓地域のシンボルとして、四季折々に見せる景観の美しさに皆が癒やされ、その雄姿を心のよりどころにもしております。また、周辺には、北口本宮冨士浅間神社新倉山浅間公園大型レジャー施設、大規模観光ホテル、道の駅富士吉田など「富士山の美しい眺望」をストロングポイントとした複数の観光施設があり、いずれの施設にも国内外から毎年大勢の観光客が訪れておりました。 しかし、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、令和2年4月上旬からの全国的な緊急事態宣言の発出をはじめ、繰り返される感染者数増大の波により、観光はおろか、全国で不要不急の外出自粛等が断続的に叫ばれている現状です。 本市においても、昨年度は新倉山浅間公園桜まつりや富士登山、火祭りなどの様々なイベント等が中止となりましたが、今年度は、しっかりと検討を行い、十分な感染症対策を講じた上で、桜まつりの実施、そして富士山の開山を迎えることができました。今年の夏の富士山登山者数は、例年より約60%の減少とのことですが、そんな厳しい状況下でも、観光客の皆様を迎えられる環境を整えられたことは、ひとえに市長をはじめとした本市全体の努力のたまものであり、市民の皆さんや多くの事業者も、とても心強く感じられたことと思います。さらに、二度にわたる「七福来券」事業は、コロナ禍で不自由な生活を余儀なくされている住民の皆さんや苦境に陥っている事業者への大きな支えとして、本当にありがたい施策であったと思います。 さて、そんな状況下ではありますが、アフターコロナを見据えて、本町下吉田地区の誘客についてお伺いします。 本市ではこれまで、ナイトタイムエコノミー事業西裏活性化事業ハタオリマチフェスティバルなど、地域の魅力を引き出した事業を進めております。近隣の住民や事業者からも、「かつては寂しかった人通りが徐々ににぎわいに転じている」といった声を多数伺っております。 そして、人の来訪は新たな魅力発見にもつながります。その一つが本町2丁目交差点付近からの「富士山と本町通りの街並み」です。ここでカメラ撮影する多くの方々がSNSを通じて広く国内外に発信され、今や、新倉山浅間公園からの富士山の絶景と並び、本市の象徴になっていると言っても過言ではありません。加えて、西裏地区は、富士北麓地域で一番多くの飲食店が存在する地域です。 そこで、堀内市長に伺います。この地域への誘客を広げる今後の展望についてお聞かせください。 以上、1回目の質問とさせていただきます。 ○議長(小俣光吉君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  鈴木富蔵議員本町下吉田商店街周辺観光客対応についての御質問にお答えいたします。 昨年、国内で確認された新型コロナウイルスによる感染症は、瞬く間に拡大し、緊急事態宣言の発出をはじめ、感染拡大の波を繰り返すなど、私たちの生活に大きな影響を与え続け、今なお予断を許さない状況であります。 新型コロナウイルス感染症の影響は、本市においても顕著であり、昨年は、富士山吉田口登山道の閉鎖や新倉山浅間公園桜まつり、吉田の火祭り等の中止など、これまで国内はもとより海外からも数多くのお客様をお迎えしていた環境から一変して、人通りもまばらな寂しい1年を過ごしました。しかしながら、経済を通常の状態に戻すことを目標に、各種事業の感染症対策を綿密に計画、実行することで、本年は新倉山浅間公園桜まつりの実施や富士山の山開きを迎えることができました。これも、地域住民の皆様の御協力や関係者の御尽力がなくては実施することができなかったものであり、改めまして感謝を申し上げます。 この地域への誘客を広げる今後の展望についてでありますが、本市では、下吉田地区中心市街地のにぎわいを目標に、これまで様々な誘客施策を展開してまいりました。外国人来訪者増加にも応えられるよう、飲食店の皆様と、受入れ店舗増加の取組や、店舗共通のサイン看板、外国語によるメニュー表示の導入、ナイトマーケット音楽イベントなどを開催し、イベント時には河口湖周辺の宿泊施設からシャトルバスを運行した「ナイトタイムエコノミー事業」を実施いたしました。新型コロナウイルス感染症の影響で当面外国人観光客の来訪は見込めませんが、富士五湖地域における唯一の夜のスポットでもある下吉田地区中心市街地は、日本人観光客にも新たな観光スポットとして大変魅力的な場所であると考えております。このような中、西裏地区の飲食店が中心になり「富士山の麓の飲屋街『西裏』で、乾杯できる未来を残し、創り続けたい!」というクラウドファンディングを行うなど、地域が主体となった動きもあります。 また、新倉山浅間公園からの誘客をより推進するため、新倉山浅間公園から下吉田地区への導線と西裏地区内の導線24か所に看板を設置いたしました。さらには、西裏地区の飲食店の利活用をより促すため、タクシー事業者とも協働し、飲食店で使える西裏チケットの販売を展開しております。このチケットは、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて大変苦戦をいたしておりますが、アフターコロナに向け、富士五湖エリアを訪れる観光客誘致を視野に、さらなる工夫を行いたいと考えております。 また、本年度は、サザンオールスターズなど多くアーティストのCDジャケットを手がけ、東京応援ロゴ「KISS:TOKYO」プロジェクトに携わるなど、渋谷を拠点に活動を続けるアートディレクターの千原徹也氏を招聘し、「富士山がきれいに見える商店街」として紹介された本町通りにあります空き店舗をリノベーションし、今月のオープンに向け準備を進めております。そこでは、カフェと富士吉田ならではの商品をそろえた店舗の運営を通して、都市圏の人々と地元の人々が気軽に訪れることができる環境を整備しております。都市圏の多くの人々に富士吉田の市街地の魅力を感じていただくとともに、移住やワーケーション、新たなビジネスの拠点として選択していただくことを目指しています。 また、クラウドファンディングを原資として、来年3月の完成に向け整備を進めております新倉山浅間公園の展望デッキは、これまで以上に日本唯一の眺望を楽しんでいただけるものであり、より多くの観光客が訪れていただけるものと期待をいたしております。 今後におきましても、新倉山浅間公園、中心市街地の下吉田地区をハブとし、市内の観光や産業にもよりよい循環をもたらす動きを進めていくことで、アフターコロナにおいても誘客につながる展開を進めてまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。 ○議長(小俣光吉君)  5番鈴木富蔵君。     〔5番 鈴木富蔵君 登壇〕 ◆5番(鈴木富蔵君)  本町下吉田商店街周辺観光客対応について、2回目の質問をさせていただきます。 この地域の誘客に関する取組や堀内市長のお考えは十分理解できました。市長御発言のとおり、今月のオープンに向け準備を進めておられる空き店舗のリノベーションがなされ、都市圏の人々と地元の人々が気軽に訪れることのできる環境が整備されれば、中心市街地が新たな観光コンテンツとして認知されるようになり、さらに本市の魅力に磨きがかかることでしょう。ぜひ進めていただきたいと思います。 さて、本町下吉田商店街周辺の方から伺ったお話によると、コロナ前、お店や民家を訪ねてきた観光客の方から、トイレを借りたいとか、スーツケースなどの荷物を預かってほしいなどの要求が後を絶たなかったそうです、しかし、商店街のお店は自宅と一つの建屋になっている場合が多く、安全面や責任問題等の観点から要求に対応できず、答えに窮するとのことでした。下吉田駅とその周辺にはトイレ、コインロッカーが設置してありますが、本町下吉田商店街周辺にはこのような施設がありません。やはり、観光客誘客のための取組と並行して、観光客の方々へのおもてなしの対応が必要であると考えます。 私は、本町下吉田商店街周辺にトイレ、コインロッカーなどの観光客のための施設があれば、観光客の方々や市民の皆様の安心・安全、防犯、トラブル防止、加えて感染リスクの低減などにもつながっていくと思います。新型コロナウイルスが収束すると、まずは日本人観光客が、その後外国人観光客が本市を訪れるようになると思います。非常に厳しい状況下であることは十二分に認識しておりますが、反転攻勢に打って出るべく、アフターコロナに向けた準備が必要であると改めて感じています。 そこでお伺いします。 この窮状の解決、そして、観光客の方々が不便を感じず、また訪れたいと思っていただけるようなエリアにするためにも、本町通りに面した空き地、空き店舗、公園のスペースなどを活用してトイレやコインロッカーなど観光客のための施設を整備していく必要があると考えますが、市長のお考えをお聞かせください。 以上、2回目の質問とさせていただきます。 ○議長(小俣光吉君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕
    ◎市長(堀内茂君)  鈴木議員の2回目の御質問にお答えいたします。 本町下吉田商店街周辺地域における観光客のためのトイレや荷物などの一時保管の施設整備についてでありますが、鈴木議員御発言のとおり、下吉田駅周辺にはトイレやコインロッカーなど民間企業が運営している施設が存在しておりますが、本町下吉田商店街では、このような施設は、残念ながら無いのが現状であります。本町下吉田商店街周辺地域に多くの観光客の皆様を呼び込もうとしている本市にとりましても、観光客と地域住民が安心して交流できる環境を整備することは非常に重要なことであると認識をしております。きれいなトイレが街中にあることで、地域住民の皆様が今までに受けられた観光客の皆様からの要求に対し、少なくともトイレに関しては苦慮することがないように、行政として対応することも必要であると考えております。 また、世界各国から「日本は清潔で安全な国」という共通認識があると言われ、これはインバウンドで日本を訪れる際の大切な要素の一つであり、世界文化遺産である富士山の裾野に広がる本市においては、その認識を確実なものとしなければならないとともに、ささやかなおもてなしの一つでもあると捉えております。そのため、人が集う街並みの取組として現在進めております下吉田地区及び下吉田駅から新倉山浅間公園までのエリアにおいて、地域の実態把握や基礎的な調査研究を進めていく中で、快適で利用しやすいトイレの整備について前向きに検討してまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(小俣光吉君)  鈴木富蔵君。     〔5番 鈴木富蔵君 登壇〕 ◆5番(鈴木富蔵君)  今回、私は、本町下吉田商店街周辺観光客対応について一般質問させていただきました。堀内市長からは、地域の皆様には苦慮することがないように対応する必要があると力強い御答弁をいただき、誠にありがとうございました。今後におきましても、お年寄りから子どもたちまでが住みよい安心できるまちづくりのさらなる推進をお願い申し上げまして、私の一般質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。 ○議長(小俣光吉君)  これをもって、鈴木富蔵君の質問を打ち切ります。 伊藤進君の質問を許可します。 2番伊藤進君。     〔2番 伊藤 進君 登壇〕 ◆2番(伊藤進君)  ただいま議長より許可をいただきましたので、令和3年9月定例議会におきまして、第1標題、持続可能な開発目標SDGsに関する本市の取組について、第2標題、新型コロナウイルスの対策について質問をさせていただきます。この機会をいただきましたことを議員各位に対しまして心より御礼を申し上げます。 質問に先立ちまして、いまだ猛威を振るい続ける新型コロナウイルス感染症は、デルタ株などの変異株により人々に多大なる悪影響を与えています。亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げるとともに、感染された皆様には一日も早い回復をお祈り申し上げます。また、昼夜を問わず感染拡大防止に御尽力されている医療従事者などエッセンシャルワーカーの皆様に心から感謝を申し上げます。 それでは、第1標題、持続可能な開発目標SDGsに関する本市の取組について質問をさせていただきます。 持続可能な開発目標SDGsとは、2015年9月の国連のサミットにおきまして採択された17の目標と169のターゲット、232の指標で表されているものです。目標の内容は、貧困や飢餓、健康や教育、エネルギー、気候変動など多岐にわたる分野であり、このゴールを目指し、地球に生きるものを「誰一人取り残さない」ことを表明し、2030年には全人類が一緒にこのゴールのテープを切ることを誓っています。SDGsは、国連全加盟国193か国の全ての合意によって採択されました。様々な人種、宗教、国家の体制の違いのある加盟国の全ての合意を得て採択をされたことは、国連史上画期的なことであると言われています。SDGsが採択された日のニューヨーク国連本部の壁には、カラフルなプロジェクションマッピングでお祝いをし、歓喜の様子を伝えたことを記憶している方も多いと思います。 持続可能な開発目標の達成の方法は、各国・各企業・自治体・個人に委ねられています。この持続可能な開発目標SDGsをぜひ本市の施策に反映していただきたいと考えますが、堀内市長の見解をお聞かせください。 持続可能なまちづくりや地域活性化に向けた取組の推進に当たり、SDGsの理念を取り込むことで政策全体の最適化、地域課題解決の加速化という相乗効果が期待できるため、SDGsを原動力とした地方創生SDGsを国では推進しております。内閣府では、その達成に向けて、優れたSDGsの取組を提案する地方自治体を「SDGs未来都市」として選定し、成功事例の普及を促進するため、その中で特に優れた先導的な取組を「自治体SDGsモデル事業」に選定し、支援しています。 また、官民連携の取組を推進するために、「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」により官民のマッチング支援などに取り組んでいます。 「SDGs未来都市」に選定される最大のメリットは、掲げた計画の効果的な実行のため、有識者による各省庁からの支援など、政府からの手厚いフォローを受けられることであります。さらに、「SDGs未来都市」の中でも特に先進的に取り組んでいる「自治体SDGsモデル事業」に選定された場合、最大4,000万円の補助金を受け取ることも可能となります。このため、SDGs達成への取組を大幅に加速させ、加えて積極的な地方自治体としてのPRもできるようになります。 本市の都市計画マスタープランの中に、持続可能な開発目標SDGsの理念を取り入れ、「SDGs未来都市」への応募の準備を進めることを提案しますが、執行者の見解をお聞かせください。 以上、第1標題1回目の質問とさせていただきます。 ○議長(小俣光吉君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  伊藤進議員の持続可能な開発目標SDGsに関する本市の取組についての御質問にお答えいたします。 まず、持続可能な開発目標SDGsを本市施策に反映することについてでありますが、伊藤議員御発言のとおり、SDGs(持続可能な開発目標)とは、2015年9月の国連サミットにおいて採択された2030年を年限とする17の開発目標であり、「誰一人取り残さない持続可能な社会の実現」を目指し、貧困や飢餓、保健、教育、エネルギーなど、社会に存在する様々な課題解決に向けた多分野にわたる目標を示したものであります。 SDGsが掲げられた原因となるこれらの社会的課題は、当然のことながら本市にも存在しており、それらの課題解決を目指す中で施策を展開している私どもの行動は、SDGsの達成に向かっているものと認識しております。一例を挙げれば、本市が補助制度として設けている住宅用太陽光発電システム設置費補助金制度は、開発目標に位置づけられた再生可能エネルギーの利用促進であり、気候変動対策につながるものであります。また、人口減少を食い止め、持続可能な富士吉田市を目指す本市総合戦略に位置づけられた各分野にわたる施策については、まさに「持続可能な社会を実現する」ことを目指したものであります。このことから、SDGs達成への取組は、既に本市施策の中でなされているものと考えております。 次に、本市都市計画マスタープランにSDGsの理念を取り入れ、「SDGs未来都市」への応募準備を進めることについてでありますが、都市計画マスタープランは、おおむね20年後の将来を見据えて、市町村が行う土地利用の規制、誘導、また、道路などの都市施設の整備の在り方等、都市計画に関する基本的な方針を定めるものであります。そのため、山梨県が策定する都市計画区域の整備、開発及び保全の方針である都市計画区域マスタープランや、まちづくりの基本的な指針として様々な行政分野の施策に関する計画の最上位に位置づけられる第6次富士吉田市総合計画など、市が策定する数々の上位計画にも即している必要があります。 現在の都市計画マスタープランにつきましては、策定から間もなく20年を迎えることから、これらの上位計画を反映させ、市を取り巻く様々な環境の変化に対応するため、都市計画やまちづくりを専門とする山梨大学の教授を会長に迎え、学識経験者や市民代表等によって構成された検討審議会や市役所各部署の職員で構成する庁内検討委員会において、昨年度から本年度にかけて議論を重ねております。その会議を通じて「持続可能なまち」とはどうあるべきかを都市政策の側面から見直しを進めているところであります。その中では、当然、SDGsの理念や考え方が必要であると考えております。 いずれにいたしましても、都市計画マスタープランに限らず、行政の目的は持続可能でよりよい社会の実現であることは異論がないことであり、これまで策定して実施してきた各種計画や施策は、いずれも「持続可能でよりよい社会」の実現の一助となるものであります。 また、SDGs未来都市制度につきましても、当然のことながら、その活用も視野に入れ、持続可能でよりよい社会の実現に向け、今後も施策を展開してまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(小俣光吉君)  伊藤進君。     〔2番 伊藤 進君 登壇〕 ◆2番(伊藤進君)  第1標題、持続可能な開発目標SDGsに関する本市の取組について、2回目の質問をさせていただきます。 SDGsに関して、本市の施策は、御答弁いただいたように17の目標に関連しているものは多く見受けられます。国内はもとより、国際社会で注目されているSDGsの名称を、世界遺産富士山の麓のまちとして前面に推し進めて、周知をしてほしいと考えます。 持続可能な開発目標SDGsを推進する企業に世界の投資家が注目しております。この動きはESG投資と呼ばれ、国連が定めたEnvironment(環境)のE、Society(社会)のS、Governance(統治プロセス)のGの頭文字をとったものです。SDGsの事業展開を重視するESG投資は、既に3,000兆円との試算が報告されているものもあり、今後は、SDGsへの対応が遅れると企業として淘汰される時代になるのは明白であると考えます。 先日新聞報道にもありましたが、SDGsの達成に取り組む企業に対しては就職活動で志望度が上がると答えた学生は7割を超えているというインターネット調査の結果が出たということです。今後本市が企業誘致をする際には、SDGsに配慮した企業を誘致していくことが大変重要なコンテンツになると考えます。執行者の見解をお聞かせください。 本市に本社があり、富士北麓で観光や開発事業を展開している事業所では、持続可能な開発目標SDGsに関連した取組を進めています。同社は、本年5月、グループ全体を対象にしたSDGsの取組方針ビジョンを発表しました。SDGsの17の目標のうち最重要課題として、11番目の「住み続けられるまちづくりを」、13番目の「気候変動に具体的な対策を」、15番目の「陸の豊かさを守ろう」の3項目を挙げ、関連事業を強化していくそうです。 このように地元で持続可能な社会の実現のために取り組んでいる企業と官民協働してアクションを起こすべきだと考えますが、執行者の見解をお聞かせください。また、本市の公共事業を行う業者に対しても積極的にSDGsの意義を伝え、実践していただくべきだと考えますが、見解をお聞かせください。 山梨県内のSDGsの取組として、市川三郷町は、SDGsを町政に生かそうと、町職員を対象に勉強会を始めたと聞いています。正規の職員150名で受講する予定であるとのことです。SDGsの17の目標を学び、町職員がこの考えをしっかりと理解することで、町民にとって住みやすい環境を整備していきたいと担当課では述べております。県内の自治体でも、持続可能な社会SDGsへの関心の深い首長さんは、甲府市長をはじめ数人の方がこのSDGsバッジをつけて、持続可能な社会実現のために積極的に取り組んでいる姿勢をアピールしています。 自治体によるSDGsの達成のための取組の数は着実に増え、成功事例も増えてきています。成功事例が増え、地方創生のモデルが増えることによって、この潮流はますます加速し、今後のSDGsの達成のための足がかりとなると考えます。そして、SDGsの達成のみならず、都会への一極集中に歯止めをかけ、各地域社会全体が活性化した地域づくりへの一助になると考えられます。 本市においてもSDGsに関する専門の推進部署の創設や職員研修などを行うべきだと考えますが、執行者の見解をお聞かせください。 また、広報などの媒体を使いSDGsの17の目標に関する本市の取組について詳しく説明した特集も組むべきだと考えますが、執行者の見解をお聞かせください。 以上、第1標題2回目の質問とさせていただきます。 ○議長(小俣光吉君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  伊藤議員の2回目の御質問にお答えいたします。 まず、SDGsに配慮した企業の誘致及び地元企業と協働したSDGsのアクションについてでありますが、SDGsにおいて経済に関する目標として掲げられている「雇用・格差・経済成長・生活インフラなど、最低限の暮らしの保証からよりよい暮らしに関すること」の達成には、企業による行動が不可欠でありますので、SDGsの理念を共有しながら企業の誘致を進めるとともに、地域での持続可能な社会の実現に向けても、地元企業に主体的な取組を求めつつ、官民協働でSDGsの理念の実践に取り組んでまいります。 また、先ほど答弁申し上げましたとおり、SDGs達成に向けた取組につきましては、既に本市の施策においても行われており、また、地元企業との官民協働のアクションにつきましても、地元企業にとどまらず、多様な企業との連携協定の締結などにより、持続可能な社会の実現に向けての様々な取組が既に実践されております。 このような中で、国連により定義つけられたSDGsの理念は、行政が日々取り組んでいる「誰一人取り残さない持続可能な社会の実現」を分かりやすく分類し、可視化しているものであります。このことからも、SDGsの理解を深めていただくことが持続可能な社会の実現につながっていくものと考えておりますので、SDGsについて、本市ホームページや広報紙などにおいて広く発信をしてまいります。 次に、本市の公共事業を行う業者に対してSDGsの意義を伝え、実践していただくことについてでありますが、SDGsを実践していくことは、本市の公共事業の請負事業者であるか否かにかかわらず、それぞれの実施主体がSDGsの理念を認識した上で取り組み、行動することが重要であると考えております。 次に、SDGsに関する専門部署の創設及び職員研修を行うことについてでありますが、今後も組織内においてSDGsの理念を共有した中で取組を進めてまいります。また、職員研修の実施についてでありますが、本市の職員研修につきましては、これまでも質の高い行政サービスの提供と効率的に業務を遂行できる職員の育成、さらには、そのときの社会情勢に応じた自治体の在り方に即応した研修を基本方針として実施してきたところであります。このことから、SDGsに関する職員研修につきましても、職員一人一人がこれまで以上にSDGsの理念を認識することができる研修を実施し、より政策に反映できるよう取り組んでまいります。 次に、SDGsに関する本市の取組を広報紙などに掲載することについてでありますが、持続可能な社会の実現を目指した本市総合戦略に位置づけた各分野にわたる取組について、目指すSDGsとの関連を可視化し、市民の皆様に分かりやすい内容となるよう作業を進めており、近く本市ホームページにおいて公開を行う予定であります。 以上、答弁といたします。 ○議長(小俣光吉君)  伊藤進君。     〔2番 伊藤 進君 登壇〕 ◆2番(伊藤進君)  第2標題、新型コロナウイルスの対策について質問をさせていただきます。 新型コロナウイルス収束のカギを握るワクチンの接種でありますが、愛知県の藤田医科大学がファイザー製ワクチンを2回接種した20代から70代の教職員209人を対象に抗体の量を調査したところ、接種前、1回目接種の2週間後、2回目接種の2週間後、1回目から3か月後の血液中の抗体の量を調べたところ、3か月後には2回目接種後のおよそ4分の1まで低下することが判明したといいます。実際に、2回接種しても感染してしまうブレークスルー感染も起きていて、県内の罹患者にもこの傾向が見られます。 既に12歳以上の8割近くがワクチン接種を完了したイスラエルでは、50歳以上を対象に3回目のワクチン接種が始まっていますが、アメリカの科学誌「サイエンス」によると、8月15日時点で入院している重症以上の患者の60%がワクチン接種完了者だといいます。イスラエルは、世界的にも格段に早い段階でワクチン接種が進んだ国であり、多くの国民が接種から数か月を経ていることにより抗体が下がっていることが原因かもしれませんが、入院患者の半分以上がワクチン接種済みということは驚きを隠せません。しかも、重症以上であることから、ワクチンの効力に疑念が生じてしまうのも仕方のないことでしょう。3回接種でもデルタ株を抑え込めるかは未知数だとして、イスラエルの専門家は「追加接種は解決策となり得ない」とクギを刺しています。重症化リスクはワクチン2回接種で長期的に抑えられ、死亡率も劇的に減少しているという発表もありますが、気になる調査結果ではあります。 新型コロナウイルス変異株の感染者が市内でも急増しつつある中、先進的な試みと言えるかもしれませんが、感染者数も死亡者数も劇的に減らす効果が期待されているイベルメクチンを開発し、2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した本県韮崎市出身の大村智北里大特別栄誉教授をはじめとした医学系のノーベル賞受賞者をお迎えして「感染症に負けない強靱な地域づくり」をテーマに、具体策を講じるシンポジウムを本市において開くことを提案します。 本市では、新型コロナウイルスで困窮してきた市民の皆様に様々な経済的支援を行ってきました。市民の皆様から多くの感謝の言葉が私のもとにも届いています。しかし、今後新たな感染症が発生することも危惧されます。感染症に対する知識と正しい防止策などを現場の先生方にお聞きし、感染症に立ち向かうまちづくりを推進していただきたいと考えます。こういったことに感染症対策基金を使うべきだと考えますが、執行者の見解をお聞かせください。 以上、第2標題1回目の質問とさせていただきます。 ○議長(小俣光吉君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  新型コロナウイルス対策についての御質問にお答えいたします。 先月初旬からの新型コロナウイルス感染症の急増に伴い、本市では、8月13日に市独自の新型コロナウイルス感染拡大警報を発令いたしました。また、翌週20日からは、市がまん延防止等重点措置を実施すべき区域に指定されたことから、改めて、市民の皆様に対しワクチン接種の呼びかけを行うとともに、防災行政放送等を利用し、不要不急の外出や会食の自粛、手指消毒やマスク着用の徹底等、感染対策のさらなる励行を呼びかけ、さらには、市内公共施設の休館等の期間を延長することにより、市内の感染拡大防止への対策を強化しております。 また、来庁される皆様の安全を守るために、感染症対策基金を活用し、受付カウンターへのアクリルパーティションの設置、福祉課側の出入口の自動ドアへの改修、さらには、市内コミュニティセンター等公共施設への非接触型自動検温器や非接触型アルコール噴霧器の設置を行いました。また、小・中学校への対策として、校舎入口へのサーマルカメラの設置や非接触型体温計、血中酸素濃度測定器を導入し、教室内への換気扇の整備も進めています。市立病院においても、現在患者対応といたしまして、搬送用の救急車の導入に向けた準備を行っているところであります。 伊藤議員御発言のとおり、市内での感染拡大を防ぐためには、市民が最新の感染予防知識を身につけ、自らと家族等の健康を守る行動がとれるよう意識づけていくことも重要であると考えております。したがいまして、山梨県出身の著明な講師を招き「感染症予防に関する講演」をいただくことは、市民の意識の醸成につながるものと考えます。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の収束が見えない状況の中、多くの人を集めるシンポジウムを開くことについては、感染リスクを高めることにつながりますので、伊藤議員の御提案につきましては、感染状況を見据える中で今後検討してまいります。 今まさに、優先して行っていくべきことは、私、市立病院院長、そして富士吉田医師会長がCATV富士五湖の放送を通じて市民の皆様に呼びかけておりましたとおり、マスクの着用、手洗いや定期的な換気など基本的な感染対策を徹底し、多くの市民の皆様に迅速にワクチンを接種いただくことだと考えております。ワクチン接種につきましては、2回目の接種を受けることによって新型コロナウイルス感染症の発症を予防する高い効果があり、また、重症化を予防する効果も期待されていることが国から示されており、本市におきましても、高齢者の感染者が明らかに減少するなど、その効果が現れております。 現在のワクチン接種状況でありますが、65歳以上の高齢者でワクチン接種を希望する方に対しての接種は既に終了しており、64歳以下を対象としたワクチンの接種つきましては、8月に完成した富士吉田市ワクチン接種センターにおいて円滑に行われております。本市では、既に18歳以上の皆様まで接種券をお届けしており、その中でも、妊婦とその配偶者等に対しては、優先的に接種ができるよう接種枠を増設して対応しております。さらに、今後の見通しといたしましては、本接種センターを活用し、小・中学生が安心して接種できるよう、現在、関係機関と連携する中で接種体制の整備を行っているところであります。 いずれにいたしましても、新型コロナウイルス感染症の拡大防止には、市民の皆様の基本的な感染対策の徹底と併せ、ワクチン接種が効果的な取組であることから、体質等により接種することができない方を除き、まずは、一人でも多くの市民の皆様にワクチン接種をお願いしたいと考えています。 以上、答弁といたします。 ○議長(小俣光吉君)  伊藤進君。     〔2番 伊藤 進君 登壇〕 ◆2番(伊藤進君)  新型コロナウイルスの対策について、2回目の質問をさせていただきます。 「感染症に負けない強靱な地域づくり」をテーマにしたシンポジウムに関しましては、コロナ禍の状況を鑑みて、オンラインでの開催も意義あることだと考えます。今後の御検討をお願いいたします。 CATV富士五湖での新型コロナウイルス感染拡大防止に向けての注意喚起、私も視聴させていただきました。こういった呼びかけを番組とし、市民に発信することは、大変重要なことであると考えます。不要不急の外出自粛や新しい生活様式は、これまでの日常を変化させるだけでなく、子どもからお年寄りまで幅広い年代の方に不安を与え、憂鬱な気持ちにさせます。そういった感覚が、やがて不登校やひきこもりなどにつながり、社会的孤立を引き起こす可能性も否めません。CATV富士五湖の放送を使い、ストレス解消のメンタルケアや運動不足解消のためのストレッチ体操、また、最近では、ウレタンマスクより不織布マスクがウイルスの侵入を防ぐと言われていることから、正しいマスクのつけ方、有効的な消毒液の使い方など、市民にとって有益な情報を発信することも大切であると考えます。不確実な情報に惑わされ不安を感じる市民を守るためにも、こういったコロナ対策についてCATV富士五湖を媒体として継続的に周知していくべきだと考えますが、執行者の見解をお聞かせください。 また、動画配信サービスのユーチューブなどに情報をアップすることにより、富士吉田市外で働く人や学生にも新型コロナウイルスに関する様々な支援や感染予防、健康管理について周知することも大切であると考えます。執行者の見解をお聞かせください。 新型コロナウイルスの感染管理や治療で、体内への酸素の取込みが正常か否かを数値化できるパルスオキシメーターが注目されています。新型コロナウイルスの患者が急増し、緊急事態宣言が発出されている地域では、無症状や軽症の方が自宅療養をしたり、入院までホテルなどでの待機か自宅待機をせざるを得ない状況も多く出てきています。その結果、自宅で症状が急変し、悪化して亡くなる方も相次いでいることで、東京都などの自治体がパルスオキシメーターを配る動きが出てきました。パルスオキシメーターは、指先を挟んで血中の酸素濃度である酸素飽和度を測定する簡便な機器です。新型コロナウイルスでは、急激な重症化や死亡リスクと酸素飽和度の低下に関連があるとされ、厚生労働省も令和2年4月に各自治体衛生主管部宛ての事務連絡で、症状の軽い感染者の宿泊療養施設に適切な数のパルスオキシメーターを備えることの重要さを通知していると聞いています。 新型コロナウイルス感染症の症状では、少しずつ呼吸器の機能不全が起き、血中の酸素濃度がじわじわと低くなっていくことがあり、患者はその変化に気づきにくいと言われます。そのため、低酸素血症というような状態になり、病状が急変して救急治療が間に合わないという事態になりかねません。そこで、自宅で療養して待機している人やその家族が、このパルスオキシメーターを使って患者の酸素濃度の低下を知ることができれば、その数値の変化によって症状の急変や重症化の予兆を察知できることになります。そうすることにより、本人や家族が救急車を呼んだり、保健所に連絡することができ、適切な措置を受けられる可能性があると言えます。 新型コロナウイルスの対策として、平素から血液中の酸素濃度をチェックできるパルスオキシメーターを市内の各世帯に1台ずつ配布することを提案しますが、執行者の見解をお聞かせください。 以上、第2標題2回目の質問とさせていただきます。 ○議長(小俣光吉君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  伊藤議員の2回目の御質問にお答えいたします。 まず、新型コロナウイルス感染症の感染対策について、CATV富士五湖を媒体として継続的に周知していくことについてでありますが、既に、本市では、看護専門学校において正しい手洗いの仕方等についての番組制作を行い、毎月CATV富士五湖において放送しております。今後におきましても、ストレス解消のメンタルケア、マスクの正しいつけ方や手指の消毒等について、継続的に市民の皆様に分かりやすくお伝えしてまいります。さらに、CATV富士五湖の番組の中で、厚生労働省が作成している「正しい手洗い方法」と「正しいマスクのつけ方」につきましても放送することとしております。 次に、ユーチューブなどにおいて新型コロナウイルス感染症に関する様々な支援や感染予防、健康管理について周知することについてでありますが、既に、厚生労働省により感染予防や集団感染の防止等に関する動画が配信されておりますので、これらを本市ホームページやフェイスブック等において周知してまいります。 次に、新型コロナウイルス感染症の対策として、血液中の酸素濃度をチェックできるパルスオキシメーターを市内の各世帯に1台ずつ配布することについてでありますが、伊藤議員御発言のとおり、パルスオキシメーターは、呼吸により肺から体内に酸素が正常に取り込めているかを測定する機器であり、新型コロナウイルスへの感染により肺炎となり、肺にダメージが広がると血液中の酸素飽和度が下がるため、その状態を確認する際に医療機関等で使用されております。 山梨県におきましても、新型コロナウイルス感染症による入院後、または宿泊療養施設での療養後において、医師の判断に基づき、自宅療養される方に対しパルスオキシメーターが貸与されております。パルスオキシメーターの操作は簡単ですが、測定された数値の持つ意味は、その方の身体状態や罹患している病気によっても異なるため、測定値の判断は、医師や看護師などの専門職が行う必要があります。したがいまして、パルスオキシメーターは、山梨県では、医師の判断に基づき自宅療養している方に貸与されること、また、状態観察のために測定が必要な方が、医師や看護師などの専門職の指導の下に使用されることが望ましいことから、全世帯への配布は必要ないものと考えます。 一方で、市役所に来庁された方が万が一体調不良を訴えた場合の対応として、体温や血圧とともに、血液中の酸素濃度も測定できるようパルスオキシメーターを庁内に備えており、また、市内小中学校では、養護教諭が学校内で体調不良を訴えた児童生徒の身体観察をする際、血液中の酸素濃度を測定することも想定して、保健室にパルスオキシメーターを備えております。さらに、パルスオキシメーターが未整備の市内保育園につきましても、現在配備を進めているところであります。 いずれにいたしましても、先ほど答弁申し上げましたとおり、現時点で市が行うべきことは、基本的な感染対策の徹底と継続を呼びかけるとともに、ワクチン接種を着実に進めていくことであると考えております。 以上、答弁といたします。 ○議長(小俣光吉君)  伊藤進君。     〔2番 伊藤 進君 登壇〕 ◆2番(伊藤進君)  新型コロナウイルスの対策について3回目の質問をさせていただきます。 全国自治体首長の中には、新型コロナウイルスの対策について、ユーチューブを使用し動画をアップしている方も多くいらっしゃいます。一例を挙げますと、兵庫県明石市長、神奈川県大和市長、岩手県宮古市長などであります。内容は、新型コロナウイルス対策の手厚い経済支援であり、感染拡大防止に向けた独自の施策であります。私も動画を時々チェックしていますが、各自治体首長の熱意が動画を通して伝わってきます。御答弁いただきました厚生労働省による感染予防や集団感染の防止等に関する動画を本市ホームページやフェイスブック等に周知していくことも大切ではありますが、市民の心に一番響くのは、市長自らの言葉で、熱意と決意を持って新型コロナウイルスの対策について語っていただくことだと考えます。 新型コロナウイルスの国内の死亡者は、既に東日本大震災で亡くなられた方を上回っております。まさに国家的大災害のレベルであります。CATV富士五湖では地域の限られた方にしか視聴することができません。ユーチューブへの動画をアップし、県外に住む本市の関係者にも新型コロナウイルスの対策について周知してほしいと考えますが、再度見解をお聞かせください。 次に、パルスオキシメーターに関することでありますが、8月6日付の朝日新聞に「異様な低酸素 コロナの真の怖さ」という開業医のコラムが掲載されていました。発熱で立ち上がれないコロナ患者の酸素飽和度を調べると28%しかなく、医師は、患者に対して「苦しいですね」と問いかけたところ、「そうでもないです」という予想外の回答に驚いたといいます。残念ながら、この患者は亡くなられたそうですが、新型コロナウイルスの患者は、前述しましたように、息苦しさを感じず、知らぬ間に悪化していることが見受けられるのです。 御答弁いただきましたように、パルスオキシメーターの測定値は、測定の原理を理解した医療従事者により、数値が正常か否か、または異常の程度も判断する必要があると考えます。しかしながら、9月7日付の朝日新聞電子版には、聖路加国際大学名誉教授の話として、パルスオキシメーターの重要性と正しい使用方法を述べながら、「自治体として、詳細な使い方の説明を作成して、機器とともに配布すべきだ」と述べています。ネット上では、パルスオキシメーターやその類似品が売られ、品質には違いがあり、粗悪品もあるといいます。個人で購入するには様々な問題もはらんでいます。私のもとには、市民の皆様から「感染防止でマスクを配布していただいたように、パルスオキシメーターも配ってもらえないかな」という声をいただいております。 市民が感染した場合の重症化を防ぎ、生命と安心を担保するためにも、パルスオキシメーターの各世帯配布の再考をお願いしますが、見解をお聞かせください。 以上、第2標題3回目の質問とさせていただきます。 ○議長(小俣光吉君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  伊藤議員の3回目の御質問にお答えいたします。 まず、ユーチューブを利用し、市長自らの言葉で県外に住む本市の関係者にも新型コロナウイルス感染症対策について周知することについてでありますが、山梨県も対象地域とされていたまん延防止等重点措置は9月12日をもって解除されました。しかしながら、本市独自の新型コロナウイルス感染拡大警報はいまだに発令中であることから、新型コロナウイルス感染症対策について、本市ホームページ、CATV富士五湖、ユーチューブなど、様々な媒体を通じて周知していくことは、重要なことであると考えております。 このことから、先ほど答弁申し上げましたCATV富士五湖で放送する「ストレス解消のメンタルケア」や「手指の消毒」、「正しいマスクのつけ方」などとともに、私から新型コロナウイルスの感染対策についてお伝えすることにつきましても、幅広い年代や県内外に居住されている本市出身者の皆様等にも周知できるよう、現在、ユーチューブによる配信の準備を進めているところであります。 次に、市民が感染した場合の重症化を防ぎ、生命と安心を担保するために、パルスオキシメーターを各世帯に配備することについてでありますが、先ほど答弁申し上げましたとおり、パルスオキシメーターは、医師や看護師などの専門職の指導の下に使用されることが望ましいこと、また、パルスオキシメーターの数値だけでは新型コロナウイルスへの感染についての適切な判断や、ましてや重症化を防ぐことができるものではありません。市民の皆様が体調に異変を感じたときは、速やかに医療機関を受診し、医師の診断により的確に対処することが大切であります。したがいまして、パルスオキシメーターを市内各世帯に配布することにつきましては考えていません。 以上、答弁といたします。 ○議長(小俣光吉君)  伊藤進君。     〔2番 伊藤 進君 登壇〕 ◆2番(伊藤進君)  持続可能な開発目標SDGsの3番目の目標には、「すべての人に健康と福祉を」と挙げており、そのターゲットの中には、様々な感染症に対処することをうたっております。「誰一人取り残さない」という理念は、深刻な環境問題も含めて今後の重要なキーワードになっていきます。 ビヨンドコロナのフロントランナーとして、今後も堀内市長のリーダーシップに期待しております。 御清聴ありがとうございました。 ○議長(小俣光吉君)  これをもって、伊藤進君の質問を打ち切ります。 ここで一旦休憩し、2時30分より再開いたします。---------------------------------------     午後2時15分 休憩     午後2時30分 再開--------------------------------------- ○議長(小俣光吉君)  再開いたします。 前田厚子君の質問を許可します。 10番前田厚子君。     〔10番 前田厚子君 登壇〕 ◆10番(前田厚子君)  公明党の前田厚子です。 ただいま議長より許可をいただきましたので、令和3年9月議会におきまして市政一般に関する質問をさせていただきます。 富士吉田市立看護専門学校の今後についてお聞きします。 昨年から、私たちの生活はコロナで明け暮れる毎日に急変しました。皆、今まで当たり前だった生活が大きく変わり、戸惑っている毎日だと思います。そんな中でも、医療に携わる方々は、感染しないように気をつけている私たちの日常とは比べられない大変な日々だと思います。医療に携わる方々を支えているのは、命を守るという責任感であり、また使命感ではないでしょうか。改めて、心から感謝申し上げます。 今日は、医療従事者の中でも看護師の養成・確保に際して欠かすことのできない富士吉田市立看護専門学校についてお聞きします。 令和2年3月に行われた議員協議会の中で、執行者から、事務事業評価を行った結果、本市が平成8年に開校した看護専門学校について、閉校を前提として検討していくとのお話がありました。その理由に挙げられていたのが、まず、少子化の進行や大学等への進学希望者の増加などにより、入学者が定員数を下回り、学生数の確保に苦慮している状況とのことでした。次に、学校の運営に当たり、毎年1億数千万円に上る繰出金を一般会計より支出しているなどでした。 確かに深刻な理由だと思います。ただ、このような決定をするに至った事務事業評価は、市の内部によって実施されているため、住民の意見を反映させにくいという問題点があります。そこで、看護専門学校の置かれている状況を市民の皆様に知っていただき、皆様の声を聞く必要があるのではないかと思い、今回一般質問をさせていただきます。 1点目、入学者数が減少したとのことですが、過去5年間で結構ですので、定員数と入学者の人数をお示しいただけますか。 次に、毎年の一般会計からの繰出金ですが、開校時には1億4,600万円でスタートしたと聞いておりますが、過去10年間の金額をお示しいただけますか。 2点目、平成21年に、先ほどと同様に、事務事業評価の結果、看護専門学校の廃校について検討委員会が開かれたとお聞きしました。そのときは、「安定して看護師が供給できるまで看護専門学校は続けるべき」との結論に至ったと伺いましたが、間違いないでしょうか。そもそも、看護専門学校の設立時の目的を確認しますと、地域福祉の向上の一翼を担える有能な看護師の養成と市立病院への看護師の安定確保だったと認識しています。 一方、今から5年前の平成28年には、都留市に健康科学大学の看護学部が開設されました。同学部の卒業生が市立病院に勤務していると伺っています。卒業生の輩出からまだ2年しか経過していませんが、2年間で市立病院への志願者は何名いましたか。また、学費の面ですが、本市の看護専門学校は、入学から卒業までの学費が民間の看護学校に比べて安いと認識していますが、その辺はいかがでしょうか。 3点目、看護専門学校のホームページに掲載されているのは承知していますが、専門学校に入学した際、学生が申請できる奨学金制度にはどのようなものがあるのか、内容をお示しいただけますか。 4点目、看護専門学校に毎年1億数千万円に上る繰出金を継続して支出することは容易なことではないと認識しています。しかし、地元に看護専門学校があることで、経済的な理由などで看護師を諦めていた方に希望を与え、若い人たちの夢を後押しします。また、コロナ禍においても学び続けることができ、何よりも、地元に若い人たちが残ることがどれほど本市の将来にプラスになるか計り知れません。さらに、市民からも看護専門学校を存続してほしいという要望があります。 また、地元の県議会議員が、富士・東部地域の看護師が少ないので、県に対して「コロナも含め今後の地域の医療・福祉を支える看護師の養成・確保のため県でできることはないか」と6月の定例県議会で質問をしてくださいました。それに対して、知事が「看護師の養成には、富士吉田市立看護専門学校などと連携し、看護師を目指す学生の掘り起こしを行い、感染管理などに関するカリキュラムを提供していきたい」と答弁してくださったと伺っています。 本市でも、まだまだできることはあるのではないでしょうか。今後も感染症対策は続くと思われます。新型コロナウイルスによって国や地方の社会経済状況が一変したため、市長の考えにも変化があったことと思いますが、看護専門学校の今後についてお聞かせください。 以上で1回目の質問を終わります。 ○議長(小俣光吉君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  前田厚子議員の富士吉田市立看護専門学校の今後についての御質問にお答えいたします。 本市看護専門学校につきましては、令和元年度に実施いたしました事務事業見直しにおいて、閉校を前提とした検討を進めるべきものとして結論づけ、令和2年3月議会において御報告をさせていただいたところであります。 1点目の定員数と過去5年間の入学者数及び過去10年間における一般会計繰出金の金額、2点目の平成21年度における看護専門学校検討委員会においての結論、3点目の本市看護専門学校に入学した学生が申請できる奨学金制度についての御質問につきましては、後ほど企画部長をして答弁いたさせます。 4点目の看護専門学校の今後についてでありますが、看護専門学校につきましては、閉校を前提に検討を進めることとしたこれまでの私の考え方に変わりがあるものではありません。しかしながら、前田議員御発言のとおり、本年6月の山梨県議会において、地元選出の県議会議員からの富士・東部地域における看護師の養成・確保についての一般質問に対し、知事は「看護師の養成については、富士吉田市立看護専門学校などと連携し、掘り起こしを行っていく」との御答弁をされたとのことであります。この答弁を受け、本市といたしましては、今後の看護専門学校の運営に対する山梨県からの新たな支援策の有無等といった情報の収集に努めるなど、その動向につきましては注視しているところであります。 以上、私からの答弁といたします。 ○議長(小俣光吉君)  企画部長。     〔企画部長 渡辺源夫君 登壇〕 ◎企画部長(渡辺源夫君)  前田厚子議員の富士吉田市立看護専門学校についての御質問にお答えいたします。 まず、1点目の定員数と過去5年間の入学者数及び過去10年間における一般会計繰出金の金額についてでありますが、定員は1学年50人、過去5年の入学者数は、平成29年度が41人、平成30年度が37人、令和元年度が35人、令和2年度が45人、令和3年度が48人であります。 また、一般会計繰出金の金額についてでありますが、平成23年度から令和2年度までの10年間における総数は14億3,744万286円であり、1年度平均といたしますと1億4,374万4,000円余りとなります。 次に、2点目の平成21年度における看護専門学校検討委員会においての結論につきましては、前田議員御認識のとおりであります。 また、健康科学大学からの市立病院就職志願者数及び本市看護専門学校の入学から卒業までの学費についてでありますが、まず、健康科学大学卒業生における市立病院就職志願者数につきましては、第1期生が卒業された令和元年度には志願者はおらず、2年目となる昨年度は4名の学生が志願しております。 次に、学費についてでありますが、県内看護専門学校については、本市学校のほか、私立の専門学校が甲府市内に3校あり、入学金は20万円から38万円、1年間の授業料は37万円から39万円、そのほか、入学時には施設設備費として15万円が必要となるなど、入学から卒業までの他校の学費は、本市看護専門学校のおよそ3倍であることから、本市の学費は非常に低く抑えられていると言えます。 次に、3点目の本市看護専門学校に入学した学生が申請できる奨学金制度についてでありますが、まず、本市の制度といたしましては富士吉田市就学資金があり、月額5万円を無利子で3年間、合計180万円が貸与され、卒業後、看護師等の国家試験に合格し、富士吉田市役所または富士吉田市立病院に看護師等の正規職員として採用され、3年以上勤務した場合には、全額免除となります。次に、山梨県看護職員修学資金があり、月額3万2,000円を無利子で3年間、合計115万2,000円が貸与され、卒業後、国家試験に合格し、県内の病床200床未満の病院に5年以上勤務した場合は全額、200床以上の病院に5年以上勤務した場合は2分の1が免除となります。このほか、日本学生支援機構の貸与型奨学金があり、無利子の第1種奨学金と有利子の第2種奨学金があります。これらいずれの奨学金にも審査があり、申請により誰でも受けられるわけではありません。 また、本市看護専門学校は、令和2年に創設された、学ぶ意欲がある学生が経済的な理由で修学を断念することがないよう、授業料の減免と給付型の奨学金を受けられる国の修学支援制度の対象校となっているところでもあります。 以上、答弁といたします。 ○議長(小俣光吉君)  前田厚子君。     〔10番 前田厚子君 登壇〕 ◆10番(前田厚子君)  富士吉田市立看護専門学校の今後について、2回目の質問をします。 1点目、富士吉田市立看護専門学校の定員数と入学者数ですが、50人の定員数に対して、過去5年前には定員数を大きく下回る年があったようですが、ここ5年間の数字を見るとほぼ定数に近く、令和3年度は72名の志願者があり、48名の入学者になっていると伺いました。コロナ禍ということで、医療現場で看護師の皆さんの大変さが伝えられる中なので、希望される方が激減するのではと思っていましたので、正直驚きました。学生の確保に苦慮しているという点で、このような推移を市はどのように見ますか。 次に、一般会計への繰出金については、10年間の合計金額と平均額が示されただけの御答弁でしたが、私が市民の皆様にお伝えしたかったのは、繰出金額において年度ごとの大幅な増減があったという事実です。要因は様々あると思いますが、校舎等の改修計画が実施されたのもその一因だと伺っています。その結果、インフラ長寿命化計画における国の評価で、4段階の上から2つ目であるBランクと認定されたともお聞きしました。断続的に繰出金が増減した要因はほかにもあると思いますが、それらを詳細にお聞かせください。また、その間には御苦労が多々あったと思いますが、本市看護専門学校の存続についてどのように御尽力したかお聞かせください。 2点目、コロナ禍の中で、各自治体の医療現場では、潜在看護師の発掘をしてでも看護師の確保に懸命になっていると新聞で読みました。これは憂慮すべき現状です。一方、本市看護専門学校を卒業後、市立病院へ就職する学生数は年々安定していると思います。仮に、本市看護専門学校がなくなったとき、この安定した確保が不可能になり、大変危惧するところですが、市長はどのようにお考えですか。また、今後どのようにされるのかお伺いいたします。 3点目、奨学金も活用され、その上、本市の看護専門学校は、令和2年から創設され、学ぶ意欲のある学生が経済的な理由で修学を断念することがないよう、授業料の減免と給付型の奨学金を受けられる国の修学支援制度の対象校にもなっているということ、こうした皆さんの努力が積み重ねられて学生や学校の質が評価されていく中で、学校の閉校を考え直す余地はないのかどうか、また、日本学生支援機構の奨学金なども、貸与型や給付型だけでなく、働き手である若者のIターンやUターンの支援につなげるため、企業による代理返済制度が開始されたと聞いています。さらに、地方創生の推進として、地方公共団体による奨学金の返還支援事業も始まっています。これは、既に近隣の都留市で昨年から取り組まれています。本市でも、学生のためにこうした事業の調査研究をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 4点目、市長が御発言された山梨県の支援策の情報収集に努めてくださるとの言葉に期待しております。 一方で、「閉校を前提に検討を進めていくことに変わりはない」との御答弁をいただきましたが、その中で一度もコロナ禍という言葉が聞けませんでした。私は、コロナ禍の中で、医療従事者に感謝するとともに、ますます看護師さんの確保・養成が求められるのではと考え、閉校を前提として進められていることを承知しながらも、こうして市長に再度考えていただけないかとの質問をさせていただきました。少しでも希望の持てる前向きな御答弁をお聞かせいただけないでしょうか。 以上で2回目の質問を終わります。 ○議長(小俣光吉君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  前田議員の2回目の御質問にお答えいたします。 まず、1点目の入学者数の推移についてでありますが、本市看護専門学校では、入学者を確保するために、県内公立高校への訪問、オープンキャンパスの実施、県主催の1日看護師体験や進路相談会の学校説明会への参加、学生募集ポスターの各機関への掲示のほか、若者世代への発信を強化するため、インスタグラムなどのSNS、ホームページ等を通じ、常時情報の更新を行うことなどに努めてまいりました。しかしながら、いまだに学生数は定員割れしている状況にあり、定員確保には依然として厳しい状況が続いております。 また、一般会計からの繰出金の年度ごとの増減についてでありますが、経常的に1億円を超える繰出金を要することに加え、平成23年度においては外壁・屋根改修工事に約1,770万円、平成28年度には空調パネル交換工事に2,740万円、平成29年度には空調熱源改修工事、屋根軒先庇、箱樋防水改修工事に合わせて5,100万円、平成30年度からは、3か年計画で校舎外壁タイル改修工事を実施し、それぞれ約3,460万円、1,870万円、2,600万円を支出いたしました。さらに、平成28年度からは、校長職を市立病院長との兼任から専任としたことによる人件費の増加などもあり、これらが繰出金のさらなる増加の要因となっています。なお、施設管理費におきましては、計画的に修繕を行うことが基本であり、本市看護専門学校も、その考え方に基づき、生徒の学習環境を維持するため、計画的に施設の改修を進めてまいりました。 次に、2点目の本市看護専門学校がなくなった場合の市立病院に就職する学生の確保についてでありますが、本市看護専門学校を閉校した場合につきましては、本市修学資金制度についてさらなる充実を図り、市外の学校において看護師を目指す学生に積極的にPRし、運用することで、市立病院における看護師の安定的な確保は図れるものと認識しております。 次に、3点目の本市看護専門学校の閉校について考え直す余地はないかについてでありますが、私が閉校を前提とした検討を行うに至った大きな要因は、先ほど答弁申し上げましたとおり、学生確保の努力を続けながらも、依然として定員が充足されていない状況であること、また、過去10年間においても、平均して1億4,000万円を超える非常に多額の繰出金を要しているということであります。この点につきましては、前田議員におかれましても、深刻な理由と御認識いただいているとおりであり、一般会計から支出するこの多額の繰出金の費用対効果につきましては、市民に対する説明責任をしっかりと果たす必要があります。したがいまして、これらの課題が解決されない限り、私の考えが変わることはありません。 なお、奨学金制度につきましては、今後、国及び他の自治体の事例を参考に調査研究を行ってまいります。 次に、4点目の、私の答弁においてコロナ禍という言葉がなかったとの御発言でありますが、このことにつきましては、申し上げるまでもなく、私は、このコロナ禍にあって、医療従事者はもとより、市民の皆様を全力で支えるため、多方面にわたり施策を展開しているところであります。このコロナ禍における医療従事者の奮闘につきましても、当然のことながら、私自身が直接確認しており、この奮闘に応えるため、最大限の謝意を市立病院のスタッフに伝えるとともに、手当の増額を行うなど、医療スタッフの支援を行っているところであります。 最後に、公立学校である富士吉田市立看護専門学校は、市民の皆様の貴重な税金を財源の根幹としております。そのような環境において、毎年年間1億4,000万円を超える運営経費を負担していかなければならず、また、その費用対効果の観点から、1学年50人定員が充足されない中、各学年において市内在住の学生が10人台で推移している現状等を勘案いたしますと、繰り返しになりますが、学生数の確保、また、多額の繰出金における課題等が解決されない限り、私の考えが変わることはないものであります。 以上、答弁といたします。 ○議長(小俣光吉君)  前田厚子君。     〔10番 前田厚子君 登壇〕 ◆10番(前田厚子君)  富士吉田市立看護専門学校の今後について、3回目の質問をします。 本市看護専門学校の入学者数が定員に近づいてきたことは、担当の皆様の努力が実ったものと認識させていただきました。できれば、さらに継続して定員確保に尽力していただきたいと思います。 また、本市看護専門学校が廃校になったとしても、修学資金制度の見直しを行うなどして市外からの看護師を募集するので大丈夫とのことでしたが、卒業生が市外に戻ってしまうなど、様々なことが心配されます。私は、看護師の安定確保については疑問が残ります。 私は、この1年半、市長がコロナ対策に誰よりも心を砕き、多くの施策を実現してくださった姿を間近で見てきました。まず、ワクチン接種は、本市だけでなく、近隣の町村までも市民と隔たりなく推進してくださっていたこと、また、どこの自治体でもちゅうちょしている中、市民に寄り添った支援策をいち早く実現してくださったこと、さらに、コロナでふるさとを離れて不安でいる学生をエール便で励ましてくださったこと、枚挙にいとまがありません。いずれも心温まる施策を展開してくださいました。また、一方で、コロナ禍を経験することで、医療従事者確保の必要性や重要性について、さらに認識を深められたと思います。 そこで、本市看護専門学校の今後について改めて伺います。本市看護専門学校の入学から卒業までの学費が非常に低く抑えられていることは、この学校の最も魅力的なポイントであると認識しておりますが、学校そのものの存続に向けては、この授業料を見直すことなど、まだまだ何かできることがあるのではないでしょうか。また、地元の県議会議員の質問に対する知事の答弁にもありました支援策についても、本市看護専門学校から郡内の病院にも県の病院にも看護師を送り出していることをアピールする中で、例えば、現在の山梨県からの補助金2,300万円の大幅な増額など、積極的に求めていくべきだと考えます。これについて、市長のお考えをお聞かせください。 以上で3回目の質問を終わります。 ○議長(小俣光吉君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  前田議員の3回目の御質問にお答えいたします。 まず、本市看護専門学校における授業料の見直しなどできることがないかについてでありますが、本市看護専門学校につきましては、前田議員御発言のとおり、私立の学校に比べ授業料を低く抑えております。このことは、学生の経済的負担を軽減した上で、学ぶ機会を提供する公立学校として、それが本来あるべき姿であると認識しております。また、仮に授業料の値上げを行ったとしても、一般会計における繰出金への影響や、今後の施設の維持管理、老朽化に伴う建替え等に要する経費などを考慮いたしますと、根本的な解決には至らないものと考えております。 次に、山梨県に対し補助金の大幅な増額を求めていくことについてでありますが、補助金の増額につきましては、これまでも山梨県に対し繰り返し要望を行ってまいりました。先ほど答弁申し上げましたとおり、山梨県の動向につきまして注視しているところでもありますが、いずれにいたしましても、本市看護専門学校は、市民の皆様からの貴重な税金を財源の根幹としていることから、費用対効果の観点を踏まえると、学生数の確保や多額の繰出金における課題等が解決されない限り、私の考え方が変わることはないものであります。 以上、答弁といたします。 ○議長(小俣光吉君)  前田厚子君。     〔10番 前田厚子君 登壇〕 ◆10番(前田厚子君)  今回の質問で看護専門学校の現状を市民の皆様にお伝えする機会をいただきありがとうございました。 看護専門学校の存続を願っての質問でしたが、思いが届かず残念でした。そんな中でも、せめてできることはないかと様々質問をさせていただきました。学生の学ぶ機会を、また、夢を追える学校がこの地元から消えてしまわないことを祈ります。 最後に、コロナ禍で医療に携わる皆様に感謝の気持ちを込めて、一般質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ○議長(小俣光吉君)  これをもって、前田厚子君の質問を打ち切ります。 以上をもって本日の日程は全て終了いたしました。 お諮りいたします。 議事の都合により、あす9月15日から9月29日までの15日間を休会とし、9月30日午後2時より本会議を再開いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小俣光吉君)  御異議なしと認めます。よって、9月15日から9月29日までの15日間を休会とし、9月30日午後2時より本会議を再開することに決定いたしました。 なお、休会中に開催される決算特別委員会及び各常任委員会に付託された議案については、慎重に審議を行い、その審議結果については、9月30日の本会議にて委員長報告されますようお願いいたします。 本日はこれをもって散会いたします。---------------------------------------     午後3時05分 散会...